JOURNAL
   

DES PRÉS STORIES #08

DESIGNER INTERVIEW :
YONEDAMAKI

2021.04.08 DES PRÉS

ハットデザイナーであり、アーティストでもある〈YONEDAMAKI〉。変わりゆく時代の中で、根底にあるフレンチマインド、ありそうでないもの、今私たちが求めるもの、自然や心地よい空間に思いを馳せながらモダンな装いなど、色々な思いをカタチにしたハットコレクションと、デ・プレ丸の内店でのイベントを前にインタビューに答えていただきました。

STORIES.png

Q1:ブランドをスタートしたきっかけと、これまでのプロセスを教えてください。

フランス語の通訳翻訳家としての資質がないとわかったソルボンヌ大学留学中、大きな挫折を味わった私を見かね、当時ロンドン在住の親友がセントマーチンの帽子の夏期講習に通ってみてはと誘ってくれたのがきっかけで、私は初めて家業以外で帽子製作に携わることになりました。
 在学中仲良くなった友人がパリの帽子のアトリエを教えてくれ、私を気に入って下さったパリのアトリエの紹介で大学卒業後再び渡仏し、帽子の専門学校に通いながらアトリエでのインターンを続け、数年後、家業が帽子メーカーであったこともあり、パリでのブランドをスター トさせました。
 9.11直後のデビューだったのですが、2002年パリ市立モード美術館における第2回コレクションで、〈夜の木〉が日本人で唯一入選し、パリ市の年間活動支援をいただけることになり、時同じくしてCAPという帽子の国家資格も取得したこともあって2003年にパリで起業しました。パリでのコレクション発表を継続しつつ、2007年には東京・神楽坂にオーダーメイド、インスタレーションをメインとしたお店を開業しました。

 日本の伝統文化、生け花を派生させたインスタレーションは、2012年パリ市日本政府主催『日本祭』 に参加し、最終章のコンセプトまで書き上げたのですが、2013年長男出産育児のため休業を余儀なくしました。その後2児の母となり、育児を通してより身近になった環境問題や、社会貢献へのアプローチと、2019年ヘルシンキでのArt Nightでは生け花とライアー演奏を披露し、ヘルシンキ市立総合芸術センターANNANTALO設立10周年の式典では、両国の新聞紙を使用した折り紙でCAPのワークショップを主催しつつ、オーガニック活動の一環として帽子デザイナーとして復帰、今に至ります。



Q2:最も大切にしていることを教えてください。

人、動物、植物 ...
全ての命の幸せにこそ
魂は育まれ
その生命力は
一体となった自然に
昇華される

これは私のマニフェスト的な詩でいずれ子供達にも伝えられたらと思っています。



Q3:デザインをする際、普段どんなモノやコトからインスピレーションを得ていますか?

すべてでしょうか。
思いがけず降りてくるのが私にとってインスピレーションですので。



Q4:ものづくりやデザイン面で、こだわっている点を教えてください。

すべてが飽和し変化しつつある今、ものを新たに創る・デザインすることはただ人とイメージ やものを繋げるだけでなく、自然や環境、社会など目に見える見えない問わずものごとに纏る、あらゆる関係性に自ら関わって循環させる行為としての美学を極めることだと思っています。



Q5:ブランドを象徴するアイテムと、その特徴を教えてください。

一流の帽子職人であった祖父の志とパリのエスプリを継いだ帽子は、いつも被った時に初めて完成されるような余白の美を追求しています。シンプルでありながら所謂お決まりに居座らないエレガントな遊びでもあるかと。



Q6:〈YONEDAMAKI〉の今シーズンのテーマを教えてください。

〈TOUT TERRIBLEMET -纏わなかった物語〉は去年からあたためていたテーマです。
 リモート社会が進み、等身大の私と今を楽しむことに思いを巡らせてみると、多様化した選択の自由、好きなものや人を分け隔てなくシェアすることに自ずと意識が向かいます。纏わなかった物語はいつかのようでいつでもない今、誰かのようで誰でもない私(たち)が生きることへの微笑みであり、自然への揺るぎない希望です。外の世界から眺めた自分と自分から滲んだ外の世界の狭間においてより調和のとれた自身であることの美しさを彩れたらと思 っています。



Q7:デ・プレで展開されるアイテムの中で、おすすめしたいものとその理由を教えてください。

〈PALAIS ROYAL〉でしょうか、最も実験的でクラシックの象徴的アイテムです。



Q8:デ・プレが持つ世界観やスタイルに対してどんな印象を持っていますか?

パリ左岸にあるフレンチシックを具現化しているような文化、芸術、社会を背景にした自由かつエレガントな印象です。



Q9:〈YONEDAMAKI〉とデ・プレの共通点はどんなところにあると思いますか?

パリ左岸に見受けられる文化、芸術 社会的エッセンスと ベーシックなかたちの中にある今の可能性。



Q10:デ・プレが持つ世界観やスタイルに、〈YONEDAMAKI〉が組み合わさることで、 どんな提案ができると思いますか?

かたちや世代を超えたファッションにおける身体性とエスプリがもたらす可能性の美しい化学反応。身につけたときに「余白」めいた心地良さも楽しんで頂けたら嬉しいです。



Q11:デ・プレのお客様へメッセージをお願いします。

どんな時でも私(たち)が自身であることを発見しシェアできるファッションは、バーチャルを超えたリアルな、そしてリアルを超えた私(たち)の物語の新しい世界への扉であり続けます。こうしてご縁のある皆様と繋がり、お見立てした帽子がご自身であることの彩りや喜びを引き立てられますように。





tmlnews_700_900.jpg

ポスターについて


ちょうどゴダールとアニエス・ベーが日本でフレンチカルチャーとしてもてはやされた大学時代、私はものに内包されたエスプリがものをもの以上に仕立てることに感動と興味を覚えました。物語を運んでくるように飾られたポスターはエスプリの象徴でありつつ日常の味わいを深めていたように思います。なかなか会いたくても会えない、訪れたくても訪れられない日々の中、それでもご縁のある皆さまにより元気な生活の色通りをお届けしたく、エスプリならぬ"意味のある偶然"を散りばめさせて頂きました。ふくみのある自然によって誘われる新たな世界の一片をお楽しみ頂けたら幸いです。





>>ONLINE STORE STAFF STYLING
>>2021 SPRING Catalogue
>>DES PRÉS Official Instagram
>>DES PRÉS THE/VIEW.
>>DES PRÉS Official WEB SITE

〈TOUT TERRIBLEMET -纏わなかった物語-〉


今シーズンの想いが込められた〈YONEDAMAKI〉のハットを、デ・プレ丸の内店にて、デザイン、サイズ、リボンアレンジのパーソナルオーダーと特別なコレクションの販売会を開催いたします。



開催店舗

デ・プレ 丸の内店

千代田区丸の内2-4-1 丸の内ビルディング1F
TEL : 03-5220-4485


開催期間
4月9日(金)〜4月18日(日)

9日(金)と10日(土)はデザイナー〈YONEDAMAKI〉が来店されます。
また、安らぎの音を奏でる堅琴ライアーによる特別な演奏も行われます。

RELATED ARTICLES
VIEW MORE