JOURNAL
   

We Think

変化の時代に、
DES PRÉSが考えたこと。
VOL.2-1 Designer

2020.12.18 DES PRÉS / Designer

思いがけず世界に訪れた、
大きくて揺るぎない変化。
さりげなく、それでいて強く。
自分らしく過ごすことが求められるこの時代に、
ファッションブランドができること。
DES PRÉSに関わるさまざまな人々が、
今期のものづくりに込めた想い、
少しずつ、紐解いていきます。

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Q1. DES PRÉSにおける企画の仕事とは?

 数年前にこのブランドに参加した際、まずはブランドがこれまでお客さまに提案し続けてきた「スタイル」をきちんと理解することから始めました。最初からブランドをきちんと理解していたというわけではないですが、もともと私の中に、DES PRÉSというブランドと共感できる部分がありました。特に強く共感したのは、素材やデザインといった「クオリティ」の部分だったと思います。その中で自分のスキルをどのように活かしていくのがベストか今も模索中ですが、ブランドが変化し続けている中で、常に理解を深めながら、自分の想いみたいなものを少しずつデザインに落とし込んでいければいいなと思っています。




Q2. 服づくりのプロセスを教えてください。

 シーズンがスタートする時にチームであれこれ話をするのですが、なるべくテーマを言葉で設定しないようにしています。同じ言葉でも人によって解釈は全く変わってしまうものだし、ロジックで説明しようとするとどうしても小難しくなってしまうから。
 私を含めてデザインを担当するチームは、まずはランダムにビジュアル出しからスタートします。それぞれが自分で撮った写真、本やWEBから集めた写真など、周囲のいろんなイメージを集めて机に広げます。ジャンルは洋服だけに限らず、静物、自然の光や影まで、ディテールが気になるものをとにかくランダムに集めて、チームで協力しながらボードにレイアウトしていきます。特に「今、自分たちが感じていること」が大事だと思っています。だからできるかぎり直感的に集めて、それぞれが持っていなかったイメージをここで共有します。
 そうやってイメージを出し切った後、「この写真とこっちのビジュアル、なんか気が合うかな」というように拡散させたイメージを少しずつ編集していきます。それぞれのイメージのどこかがなんとなくリンクしていて、小さなかけらがだんだんとつながっていく感じです。岩間から差し込む光を捉えた写真が蛍光グリーンに見えて、そのイメージカラーをそのまま使用したこともあります。実際にはその光は目に見えないけれど、ビジュアルを使って対話していくイメージです。
 また、イメージワークと並行して、ファブリックを選んでいきます。実際に生地に触れながら、ぼんやりとした完成イメージを思い浮かべつつ、物理的に実現可能なゴールを同時に考えていく作業です。




Q3. 服づくりにおいて、最も難しいことは?

 できる限り先入観をなくすことです。軸はブラさないようにしながらも、周囲の人と共有しながら進めていくうちにどんどん変わっていくことはいいことだと思っています。「こういう仕様もあるけどどうだろう?」みたいな提案があって、「じゃあそうするね」という感じでフレキシブルにデザインが変わる。理に適ったアイデアならどんどん取り入れて作り上げていきます。全員で最高の一着を追求していく中で、最終形が変化するものもあるので、パタンナーにしてみたら大変かもしれないですね。でもみんなで一緒に作るというプロセスがなによりも大切だと思っています。
 それでも服作りに迷ったときは、ブランドがスタートした時に設計されたオリジナルの考え方に立ち戻るようにしています。今のブランドフィロソフィーにもとても近くて、ああ「多分こういうことを言っているんだろう」っていう想像を巡らせながら、一度原点に戻って、改めて考えてみるようにしています。
 既存にあるものや作ったことのあるものを、新しい目線で見られるか、ということも難しいと思っています。良いデザインは世の中にたくさんあるけれど、見方は人によって違うので、ポジティブな考えを持つ人とのコミュニケーションを通してお互いが高め合えることは重要だと思っています。




Q4. 着る人を具体的にイメージしますか?

 着る人のイメージについては、実はあまり具体的に考えないようにしています。言葉と同じように、できる限りイメージを限定したくありません。決めつけてしまうと、とたんにつまらなくなっていってしまうような気がするから。けれど、もちろん好きな「ムード」みたいなものはあります。先入観がなく柔軟で、何ものにも媚びない。何ひとつ決めつけることがないから、あらゆることに自分らしく自由にチャレンジし続ける、そんな印象でしょうか。DES PRÉSでのものづくりも同じように、ブランドとしての軸は確固としてあるけれど「こうじゃないといけない」という決まりはありません。例えば定番のシガレットパンツも、今季は少し変化させてみました。同世代のメンバーと話しているうちに「もうちょっとウエスト位置を高くしてもいいかもしれない」という感じで。そういう発想が生まれるのは、論理的なものでなく感覚的なものだと思います。




To be continued
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